ポケモン No.658 ゲッコウガ

ポケモン

図鑑説明文

X、オメガルビー

水を 圧縮して 手裏剣を 作り出す。高速回転させて 飛ばすと 金属も 真っ二つ。

Y、アルファサファイア

忍者のように 神出鬼没。素早い 動きで 翻弄しつつ 水の 手裏剣で 切り裂く。

詳細

『ポケットモンスター X・Y』(第6世代)に初登場したポケモン・ケロマツの最終進化形。

青ベースのスタイリッシュな忍者のような外見になり、マフラーのように首回りへ巻き付けた長いピンクの舌が印象的。肘及び膝部分の白くて丸い部分は、進化前のケロマツとゲコガシラが泡があった時の名残だと思われる。

英名「Gre”ninja”」が示す通りの忍びポケモンで、ネーミングはカエルの鳴き声「ゲコ」+甲賀忍者の「コウガ」からと思われる。他にも夜行性であることから「月光」や、トカゲモドキを指す「ゲッコー」説もある。
前作の水御三家が侍をモチーフにしたのに続き今回は忍者と、和の要素を引き続き意識している。

最大の特徴は、身体の各部から水を金属並みに硬化させる性質を持った特殊な粘液を分泌できる事。戦闘の際は太腿の十字模様に手を当て、水で出来た手裏剣や忍者刀を生成して変幻自在の戦を繰り広げる。

モチーフは指の間の水かきが目立つ細身のボディから、滑空する事で有名なトビガエルだと言われている。忍者にも「飛び加藤」と呼ばれた加藤段蔵が存在しており、狙っているのかもしれない。

専用技「みずしゅりけん」(先制攻撃+連続攻撃)をはじめとして、「じんつうりき」、「かげうち」、「つじぎり」、「えんまく」、「みがわり」、「まきびし」、「かげぶんしん」といった忍術らしい技を数多く覚える、まさにカエルのニンジャである。

ケロマツ・ゲコガシラから引き続きポケパルレでは糸目になり、手足の白い部分を触られると嫌がる。舌マフラーを触られると顔が(><)になって喜ぶ姿が見られる。

元々アニメでサトシのポケモンとして抜擢され、特別な形態も手に入れるなど、第6世代内で特にプッシュされていたポケモン。
2016年6月7日に結果発表された「ポケモン総選挙720」では、伝説ポケモンやピカチュウなどを押しのけて1位を獲得した。

ここまでならアニメ+スマブラ効果とも呼べそうであるが、そこから4年後の2020年に行われた投票企画「ポケモン・オブ・ザ・イヤー」でも、名だたるポケモンを押しのけ、2位のルカリオに3万8300票もの差をつけての堂々1位。
登場から6年以上経っても衰えない人気には驚くばかりである。

翌年2021年の投票企画「キミにきめた」では、16位と遂に王座の座を逃してしまったが、圏内のベスト30位内にはランクイン出来た。第1回から連続して圏内入りしたポケモンは他に、ピカチュウ、リザードン、イーブイ、ルカリオのみなので、これはとても貴重なことであるといっても過言ではないだろう。

色違いは全体的に黒くなり、よりあからさまにニンジャらしいカラーリングとなる。
黒装束にスカーフのような真紅の舌から、元ネタは横山光輝原作の東映特撮ドラマ『仮面の忍者赤影』の主人公である飛騨忍者赤影だと思われる。

サトシゲッコウガ

アニメ『ポケットモンスターXY』の第2シーズン『XY&Z』において、サトシが所有するゲッコウガの新形態として公開されたのがこの「サトシゲッコウガ」である。

本編では長らく普段通りに「(あの状態の)ゲッコウガ」等と呼ばれていたが、同27話でユリーカに名づけられ呼ばれるようになった(ネーミングセンスは兄譲りか……)。

サトシとゲッコウガの絆が極限まで高まり、2人が思いを一致させることで変化した姿。
頭部にはサトシの髪型や帽子を彷彿とさせる意匠が見られ、胸部も彼の服装と似たデザインとなっている(また、水手裏剣のX・胸部のY・目元のZと、XYZの衣装もあしらわれている)。

シンクロ状態となった2人は、視界などの感覚を共有。動きが同調しているように見えることもある。この感覚共有によってサトシがより適切な指示を出すこともできるが、逆にゲッコウガが受けたダメージを自分も感じるというデメリットが発生し、長期戦は双方に負担を強いる。
まさに最強形態にふさわしい強さとリスクを併せ持っていると言えよう。

他のトレーナーと手持ちポケモンがある程度の絆とストーンがあれば安定して行えるメガシンカと異なり、思いを一つにできなければ変身すらままならなくなる一方で、2人が思いを一つにすればするほど戦闘力は高まっていき、他のメガシンカポケモンを上回るほどのものになる。

名前からしてサトシの存在を前提とした形態であるが、『サン/ムーン』の特別体験版(2016年10月18日から配信)で登場。
本編と異なる体験版の物語が展開され、その後、『サン・ムーン』本編に送れる状態になる。
変身能力はゲーム版において、この個体のみが有する「きずなへんげ」という超希少特性によるフォルムチェンジと位置付けられた(所謂アニメからゲームへの逆輸入)。

なお、サトシゲッコウガの発案およびデザイン自体はアニメ版の監督から相談を受けたゲーム開発元のゲームフリークによるもの。
過去ポケモンを出さずにサトシにとってのメガシンカポケモンにあたるものとして考えられた。

また、大乱闘スマッシュブラザーズSPECIALでは、ゲッコウガの最後の切りふだ・しのびのひおうぎの演出として実施され、その間のみサトシゲッコウガに姿を変える。

サトシゲッコウガの形態

当初は全身を水が包んでいる姿となっており、この姿でも通常のポケモンを圧倒する戦闘力を発揮していたが、後に不完全で未熟な姿であることが判明する。

幾度かの変身を経て2人のシンクロ率が高まっていくと、その水をまとった中間体から、水のベールがはがれて背中の巨大な十字の「みずしゅりけん」の形に集約された完全体へと変化することが可能となる。

しかし両者の「強くなりたい」という想いが先走りしすぎた結果、お互いの気持ちにズレが生じ、上述の負担や変身失敗による敗北が相次ぐようになる。サトシは、この力を引き出し切れない自分はゲッコウガのトレーナーとして相応しくないのではと自分を責め、一時は歩みを止めるトラウマとなる程に苦悩した。
その後、サトシは自分の過去を見つめ直してポケモンと共に歩むことを思い出し、ゲッコウガと「2人で一緒で強くなっていく」というお互いの意思を再確認。改めて思いを一つにしたことで、過度の負荷もかかることなく確実に完全体へと変身できるようになった。

サトシゲッコウガの正体

サンペイの故郷である忍者村にて、数百年前に一度だけ似たような現象が起こったと言われているが、全ては謎に包まれている。
特性によってもたらされる変化ではあるが、アランはメガシンカエネルギー測定器の反応から、ストーンを用いることなく絆の力だけでメガシンカしたものだと推測している(変身解除のSE等もメガシンカと同様のものが用いられている)。

同36話では、プラターヌ博士の調べた古い文献に記された似た出来事が、かつて「キズナ現象」と呼ばれたものだと判明。
トレーナーとポケモンの信頼関係が高い状態で、それでいて一部のポケモンにのみ発現する(全てのポケモンに起こるわけではない)極めて稀な変身だったという。
そのためプラターヌは、キズナ現象を起こす素養(「きずなへんげ」)を持っていたケロマツ(ゲッコウガ)がサトシと出会い、自分を愛し力を引き出してくれる彼を選んだのは必然だったのではと考えた。

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