非常に仕掛けの多い、伏線だらけの作品の代表作、それが「ひぐらしのなく頃に」。
今から15年前、2006年にアニメで放送されましたが、そのリメイクのようなていで急に企画がぶち上げられたのを目にしたときは、当時のファンとしても非常に胸躍るものでした。
なぜ今頃リメイク?という疑問と、ヱヴァンゲリヲンに代表されるように、反逆のルルーシュの映画も数年前にあったりと、リメイクの周期のようなものがあってこれもその一環か?と思ってみていました。
とはいえ、2006年に放送されたひぐらしのなく頃に比べて、ひぐらしのなく頃に業ではキャラのデザインが格段に上がっています。とにかく絵が綺麗でかわいい!
鬼騙し編と鬼隠し編の違い
圭一の脳裏をよぎる惨劇のシーン
ひぐらしのなく頃に業は、無印のひぐらしのなく頃にと、各編のタイトルが似ているものの少し違う、といったものになっています。
鬼隠し編は、ラストに圭一が厳格による撲殺事件を起こしてしまうのですが、今回の鬼騙し編でも撲殺シーンが入りました。
ただ、実際に撲殺が起きたわけではなくて、脳裏をよぎるような描写でした。
ひぐらしのなく頃に業は、所見の方向けの語り口ではないのが、この演出からもわかります。
今回が初見の方は、「圭一がどうしてクラスメイトをバットで撲殺したのか」が全くわからないでしょう。
いきなりネタバレですが、「雛見沢症候群」という病気が関連しており、この病気を発症すると強い幻覚と疑心暗鬼に襲われて狂暴化してしまうというのです。
そして、発症した人は、自らの首を強く掻きむしるという特徴があります。
ほかにも、今回出てきた要素としては、部活に注目しておくといいでしょう。
この部活シーンの中にも、圭一が凶行に及んでしまった伏線が隠されています。無印を見ないとわかりませんが、マジックキャップと落書きですね。
平和そうなシーンの中に惨劇の伏線がちりばめられており、知っていれば知っているほど、胸がざわつくような仕掛けになっています。
学校生活の描写
初見さんには厳しいのが、全く解説もなく普段の生活が描かれている点です。
雛見沢では、田舎な上にダム建設予定地だったということで引っ越しが相次ぎ、小中学生を1クラスにまとめてもまだ少ない程度しか、子どもが残っていないという背景があります。
数こそ少ないですが、1人の先生が1学年ではなく、数学年の生徒を教えなければなりません。上級生たちが下級生へ勉強を教えるというのは、今の時代には珍しい仕組みでしょうね。
ただまあ、人口規模がそこまで大きくない地域ではよくあるスタイルなので、学年の異なる子供たちが同じクラスで学ぶというのも何となくわかるかもしれません。
圭一が転校生ということで、そのあたりが自然に語られるような構成になっているのですが、その部分は完全にわかっている前提で話が始まっている点は少し気になります。
リメイクなら初見さんを対象にした解説が入って然るべきなので、続編と見た方がよいというのもこの部分から感じられますね。
ですが、雛見沢では、田舎な上にダム建設予定地だったということで引っ越しが相次ぎ、小中学生を1クラスにまとめてもまだ少ない程度しか、子どもが残っていないというお話です。
梨花の記憶はどうなっているか
梨花が鷹野の策略を見破り、運命に打ち勝った後の世界なのか、それともその前の世界なのか、その描写はまだありません。
完全なリメイクなら、鷹野の策略をどう見破るかというストーリーになります。
これまでに語られていなかった、運命に打ち勝つまでに梨花が経験したカケラの世界を描いている可能性もあります。
ですが、もしすでに惨劇を攻略した記憶があるのに再び梨花がループにはまっているとしたら、今後の展開が全く読めないことになります。
まとめ
ひぐらしのなく頃に業1話は、鬼騙し編という名前のとおり、鬼隠し編1話を彷彿とさせる内容です。ただ、細かい点が少しずつ異なっています。
無印のひぐらしのなく頃にでは、1話目から梨花が特殊な力を持っているような演出はありませんでしたから、ラストシーンの梨花の様子は鬼隠し編と比べるとものすごく大きな違いです。
レナの鉈は鬼隠し編とまあ通ずるものがありますから、近くて遠い、違和感を織り交ぜたような構成になっています。
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